ギルハートグレープの感想!テーマは解放?閉鎖的な世界からの脱却

若き日のジョニー・デップとまだ少年時代のレオナルド・ディカプリオが共演した映画ギルバートグレイプ!1993年公開の映画ですが、中々見ごたえのある作品でした。アメリカ映画らしくラストはハッピーエンド?だとは思いますが、それぞれの見方次第というのもあります。それでもこの作品のテーマは心身の解放なのでしょう。

ギルハートグレープの感想!テーマは解放?

映画ギルバートグレイプは、田舎町が舞台で、ジョニーデップ扮する主人公ギルは、うつでメタボで子供に依存する母親とレオナルドディカプリオ扮する脳に障害を抱える弟アーニーを支えるため自分自身をある意味捨てて生きている。

ギルの行動には、常に自分と言うものがなく、家族や周囲に気を遣いながら毎日を送っている。

ギルには、姉や妹もいるが、いずれも母親やアーニーのために生きていて、家族としてはまとまりがあるものの、それぞれに心に抑え込んで生きている感がある。

母親が上記のようになった理由は、旦那さんつまりギルの父親が亡くなった事がきっかけで、ある日突然何も言わず、自分の意志により亡くなったためショックを受けてしまった。

抜け殻となってしまった母親は、毎日食べて寝るだけの生活で家の中から出る事も、動くこともしなかったため、どんどん体重だけが増加し、他人には見せられないほどの身体になってしまう。

一方、弟アーニー役のレオナルドディカプリオは、発達障害で脳年齢は4歳5歳くらいという設定なのでしょう。とにかく目が離せない状況で、注意して観察していないと勝手に冷蔵庫のものをあさって食べてしまったり、高い塔に上ってしまったり、葬式の場でも大声で叫んだりとまあとにかく世話の掛かる少年。

そんな我慢の日常が当たり前のように生きてきたギルにも、大きな変化が訪れる。

ギルハートグレープの感想!ベッキーの登場こそ光の道

トレーラー生活で移動生活を続けるベッキーという女性が、ギルの街へやってくる。

ヒロインベッキー役のジュリエット・ルイスは凄くボーイッシュな感じの女性ですが、どこか言葉に表せないような魅力がある。感情表現も言葉もストレートで、それとは対照的なギルからすれば、新鮮と言うか一つ一つの言葉が胸に突きささる感覚があったのだろう。

次第に彼女の魅力にひかれていくギル。そしてそれは自身の心境の変化にもつながっていく。

心身が解放したがっていく。

しかし、ギルはそう心に想いを持ちながらも、母親に対する重い思いもかき消すことは出来ないでいた。

ギルハートグレープ!都合が良いけど物語が作られるモノ

まあそんな母親も身体の重さに心臓が耐えきれなくなり、亡くなってしまうわけですが、その時、全てを跡形もなく燃やし切ることでギル含め兄弟4人は、閉鎖的世界を終わらせたとも言える。

ちょっと都合の良いストーリーではありますが、ハッピーエンドに持っていくにはしょうがないというか、仕方ない流れともいえる。

そして、姉と妹はそれぞれ別の道へ進み、ギルとアーニーは、ベッキーと共にトレーラーに乗って旅立っていくのでした。

若干暗めのストーリーではあるものの、味のある映画で何と言っても、哀愁ただよう若き日のジョニーデップが魅力的です。

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