うつ病を長期化させる最大の罠:自己責任論と「自分責め」から脱出する方法
皆さん、こんにちは!
前回の記事では、うつ病やメンタルが不安定な時に人がいかに騙されやすくなるか、そしてその裏にある「親しい人を遠ざける自己防衛」の心理についてお話ししました。
前回の続きとなりますが、うつ病の回復において、最も、最も、最も大事なことがあります。
それは…
自分を責めないということ。
僕はここに気づけなかったから、かなりの長い間、自分自身を責めて責めて責め過ぎた結果、相当苦しい思いをしました。
メンタルを病む人が「自分責め」をやめられない理由
おそらくうつ病の人でなくても、結構多くの人がやっているのが自分へのダメ出しですよね。
これは、まあ百歩譲ってメンタルが不安定でない人がやる分には一向に構いませんが、メンタルを病んでいる人がやればやるほど、症状は悪化します。まず改善するということが厳しくなります。
そこで大事なのが「気づき」です。
自分がなぜうつ病になったか?ということに目を向けることが重要です。
ここで、僕が陥ったケースを話していきたいと思います。
当時の僕は、自分責めを辞めなかったのもありますが、同時に「自分がこうなったのは他人のせいだ」とずっと思っていたのです。
例えば…
- 親がこのように弱い自分に生んだ、育てたせいだ。
- あの時僕をいじめたり、からかった奴らのせいだ。
- 怒りや感情に任せてパワハラをしてきた上司のせいだ!
このように、他者へ原因を向ける(他責)ことで、僕はうつ病の根本原因を他責だと決めつけていたのです。
これが、長い間うつ病と関わることになった最大の理由です。そして、実際問題、多くのうつ病に悩まされ続ける人は、この「他責」の思考パターンに留まっているのです。
だから抜け出せない。
相手のせいにしても、自分の内面は変わらないのです。なぜなら、自分の内面も外面すらも自分自身の投影だから。
「こんなの好きでなったわけじゃない!」と正直な話、僕も何度も何度もそう思いました。
でも、結局は自分が選んだからそうなっているのだと、最終的には認めざるをえませんでした。認めなければ、うつ病の終わりもやってこないということになるので…。
つまり、うつ病の根本原因に気づかないうちは、この迷路に閉じ込められたままということなのです。
25年こじらせた僕が見つけた「客観視」という名の脱出法
ですが、このうつ病は**「現実から逃れたい」という衝動**が頻繁に起こるため、問題と向き合いたくない、逃げたいという考えが先行するのも事実です。
僕自身が目を背け続けてきた問題でもあったので、それが今はよく分かります。25年のこじらせ具合は半端ないですよ(笑)。
ですが、根本原因が自分の中にあると分かって、しっかり自分を見つめ直すようになると、良い意味でも悪い意味でも自分というものが良く分かってきます。
これは実際、辛い作業でもあるのですが、この辛さから逃れてしまうと、ずっとメンタルの不安定はなくならないのです。
そこで効果的な方法が、自分自身を客観的に見るということです。
メンタルが病めば病むほど、人はどんどん主観が強くなります。もう「自分しか見えない」という状態です。
「自分のことしか考えられない」という言葉を聞いたことがあるはずです。心に余裕がないと他者のことなんて全く考えられないと…でも、ホントはそれは違って、自分のことすら考えられてないのです。
だから思考がますますネガティブになり、余計病んでいくのです。経験者だから語れます(笑)。
だから、落ち着いてできるだけ自分を客観視するのです。これをしていくと、どこに自分のうつ病の原因があるのかが気づきやすいです。
客観視で見えた、僕を苦しめていた真犯人
僕は自分自身を客観視した時、やはり「自分へのダメ出し」が自分を一番苦しめている原因だと気づきました。
当時はミスをするたびに、自分に対してボロカス酷い言葉を浴びせていましたね。
そして、「自分は温厚で怒らないタイプだ」と思っていたのに、実際は超短気でした。怒りとか苛立ちに対しての沸点が驚くほど低く、人に対してこそ言わないものの、心の中では自分に対しても他者に対しても、すぐに怒りが湧いていました。
そりゃあ精神が休まらないわけです。
そこでようやく僕は、自分も他人も許すということを決めました。最初はなかなか上手く行きませんでしたが、「まあ僕も他人も人間だし、良い所も悪い所もあって当たり前」と割り切れるようになったのです。これでだいぶ精神的にも楽になりました。
その次に探ったのは、「このままじゃいけない」という思いが常にあったことです。
- もっと頑張らなければ
- こんな生活でいたらダメになる
良い意味で言えば上昇志向なのかもしれませんが、悪い意味で言えば、常に自分を追い詰めるような思考状態を持っていました。
ではなぜ僕がこんな思考になったのか?本当に自分はこのままじゃいけないなんて思っていたのか?とよくよく考えてみたら、実はそんなことはなかったと理解したのです。
これは幼少期からの親からの教育が原因だったと気づいたのです。
「もっともっと」とか「ガンバレ、ガンバレ」なんて、自分を苦しめるだけに過ぎないということに気づきました。
だから、こういう考えも手放すことにしたのです。
「別に上手く行ったら上手く行ったでいいし、上手くいかなかったら上手くいかないなりに生きればいい」
ある意味、なるようになると割り切ったのです。
まさに、自分を押さえつけていた呪縛から解き放たれた感覚がありました。
この「自分責め」と「呪縛」の解除こそが、僕の25年間のうつ病に終止符を打つ、最初の一歩でした。
Related Posts