Youtube漫画チャンネルの中でも人気の高いセカイノフシギ。まるでTVアニメを見ているような画の素晴らしさとナレーションはじめ各声優さん達の自然な語り口調が多くのファンを虜にしている。シナリオも素晴らしく一話完結型なのも視聴者を飽きさせない長所と言えるでしょう。そんなセカイノフシギさんの感想をこれから書いていきたいと思います。
セカイノフシギ感想。双子の弟が兄の真似をする回。
弟が兄の真似をする。妹が姉の真似をする。友人が友人の真似を、子供が親の真似をする。このような事は良くある話ですよね。
特に小さい子供は、背伸びをしたいとか興味を持ったものに熱中するので、その中でどうしても対象となるものを真似て上手くなりたいとか、そこに近づきたいと思ったりするわけです。
２０２３年８月９日のセカイノフシギｃｈの動画は、双子の弟が兄の真似をするという回でしたが、何でも兄と同じでいたいという弟の行き過ぎた面が、兄を深く傷つけ、最終的に弟が孤立してしまうというストーリーでした。
その原因となったのが、兄の恋人を弟が奪った過去があり、出来るだけ弟から遠ざかっていたのですが、そんな時に兄に好きな女性が出来て、それを知った弟がまた兄から好きな女性を奪おうとする場面に遭遇。
しかし、女性は弟には目もくれず兄と恋人関係になりハッピーエンド。弟は親からも愛想をつかされ、兄からは縁を切られショックを受けてという弟が悪いというコメントをつける伏線を視聴者に与えました。
確かに真似って真似する方はいいけれど、真似される方は度が過ぎると嫌な気持ちになる可能性は高いですよね。芸能人のモノマネの世界でも、真似されることに嫌悪感を持つ芸能人も一定数います。
また人の物を欲しがるという人は嫌われてしまう傾向は強いですよね。ましてや兄の恋人を奪おうと画策するのは良くないでしょう。
しかし、このような感想は正直ありきたりなので、別視点での感想も述べていきたいと思います。
セカイノフシギ感想。双子の弟が全て悪いのだろうか？
確かに話の流れで弟が悪いのは間違いないと誰もが思います。
しかし、ただ悪いで済ませるのもそれはちょっと違うような気もします。なぜならば、これまで小さい頃から兄の真似をしてきた事が習慣として培われてきた事も原因となっているからです。
本来ならば、その時点で親が真似が行き過ぎる事への対処をする必要があったのではないでしょうか。また優秀な兄と並ぶために努力をしてきた弟という一面も、それはそれで褒める事が出来る部分でもあります。
要はバランスの問題で、このバランスがおかしくなっていった時に誰かがアドバイスなり、同じことをされた時に相手がどう思うか考える事を教える事も大切なわけです。
これが双子の兄弟ともなればなおさらです。
果たして縁を切るという選択肢が正解なのかと言えばそうではないように感じます。なぜなら双子でずっと身近な存在として長い年月を関わってきたのに、相手が嫌な行為をしたから縁を切ってハイ終わりはあまりにも冷たすぎるような気もします。
またそれを親がただ容認したのというのも良くは無いですし、親はなぜそのような状況になったかを弟に説教でも何でもして理解させるという選択肢もあるはずです。
兄を目標に生きてきた弟が兄から縁を切られ、そのショックで引きこもったり、または自らでなんて事になったら、きっと家族は後悔するのではないでしょうか。
セカイノフシギ感想。シナリオを書き換えるなら
そう考えた時に、シナリオを書き換えるなら、縁を切るのではなく、しっかり兄が弟に対し今までにないくらい怒り、考えを改めるまでは冷却期間を置くといった対応の方が望ましいと考えます。
縁を切るなんてのは、ある意味では自分の事しか考えていないという形にもとれ、安易な思考とも言えます。
また以前恋人を奪ったとはいえ、逆を言えば、簡単に弟と付き合ってしまう恋人にも問題があったとも言えますよね。何かあったら浮気する女性だという事も言えます。
むしろ弟は兄の未来の不幸の種を刈り取ってくれたという可能性もあるわけで、全ての事が弟が悪いとは言い切れないのです。
つまりこのような観点を持てない主人公の兄もまた未熟である部分が多いと言えます。
もちろんだからこそ、人は面白いのですけどね。皆完璧ではない。シナリオも突っ込める部分があるからこそ、楽しめる要素でもあるのです。
