恋人になれるチャンスを逃してしもた!告白スイッチを間違えた話!

25歳の男性Aには、好きな子がいた。それは22歳の女性B。友人の紹介で出会い半年が過ぎ、ちょっとしたデートのような事も出来る仲になっていた。そこでAは、そろそろ告白しようかと思っていたのですが、この後まさかの展開!!

恋人になれるチャンスを逃したてしもた!

Aは、その日ドキドキしていた。なぜなら、Bと初めてちゃんとしたデート。つまり二人きりで出かける事になっていたからだ。

出会って半年、これまではちょっとデートっぽい感じの事はあったものの、それは友人も交えて3人とか4人とかのパターン。

ところが今回は二人きり。おそらくBも緊張しているはず。ここは俺がしっかりリードしないとなと思いながら、デート途中で告白しようとも考えていた。

そして、待ち合わせ場所に30分前に到着したAが待っていると、Bも待ち合わせ時間よりもだいぶ早くやってきた。

少しぎこちないながらも、Aが練りに練ったデートプランを進行していくうちに、すっかり緊張もとれ良い距離間へと縮まっていた。

Bは、こんなに楽しいの久々~と言い、その言葉にAは喜んだ。これはイケるかもしれない。

そして、Aがデートのクライマックスに選んだ場所は、カラオケボックス。しかし、この選択が致命的だったことを後に知る事になる。

夜景にしておけば良かったものをと言いたい。

告白スイッチを間違えた!あと一押しでやらかした。

話を続けるとしよう。

良い感じの雰囲気のまま、AとBはカラオケボックスにやってきた。ドリンクを飲みながら、隣り合わせでお互いに歌を歌っていく。

Aは、カラオケにちょっと自信があり、以前皆で来た時もBに上手いと絶賛されていて、A君みたいに歌上手い人と付き合ったら楽しそうなどという言葉まで飛び出したくらいだ。

おそらくAもその事が頭にあったのだろう。Bを歌で魅了してみせようと思っていたはず。

そんな中Aはついに今まで封印していた得意の歌をBに聞かせることにした。しかし、その封印は開けてはいけなかったのだった。

Aがその十八番(オハコ)を歌い始めると、途端にBはうつむき始めた。その様子を見ていたAは、てっきり自分の歌に酔いしれているのだと錯覚。

Aは、ますます歌に力が入り熱唱し始める。すると、Bの目に涙が溢れボロボロと泣き出した。Aは、ここまで感動してくれるなんてとさらに嬉しくなり、最後まで歌いきった。

歌い終わりBを見ると、完全に号泣しており、明らかに様子が変なのだ。Aは、流石にこれは感動とはちょっと違うと気づきBに声をかけた。

告白前にワンワン泣いて告白出来ず

一向に泣き止まないBに困惑するA。声を上げてむせび泣いている。20分くらい経ってようやく落ち着いてきたBは、泣いていた理由を話し始めた。

それは、1年前に付き合っていた元彼のことだった。Bが今までで一番好きで結婚まで考えていた仲だったらしい。ところがその1年前に交通事故で元彼が亡くなってしまったのだそう。

Bは、かなり心に深い傷を負ってしまったものの、ようやく最近少しずつ立ち直ってきたのですが、今日また1年前に戻ってしまったとのこと。

その原因は、Aの十八番(オハコ)にあった。なんとAのオハコは元彼のオハコでもあったようです。

つまり、せっかく癒えかけた心の傷をAがえぐってしまった形になってしまった。AはBに謝りながらも慰めたのですが、もうBは完全に心ここにあらずといった状態。

Bは、ごめんなさいやっぱり当分は誰とも付き合う気はないとAの告白を察したかのような言葉を口にし、カラオケボックスから出ていってしまった。

残されたAは、暗いカラオケボックスの中で一人放心状態で動けなかった。

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