夜と霧は生きる意味に悩み疲れた人たちに救いや癒しをくれる奇跡の一冊

夜と霧の著者であるフランクルという方は、戦時中にドイツの強制収容所に入れられ奇跡的に生還した人物。そんなフランケルだからこそ、自身の壮絶なる体験をもとに夜と霧という書を世に広める事になりました。今から75年も前に出版された本ですが、今という世に生きる人たちにも、生きるヒントになるある意味では癒しもくれるオススメの本と言えます。

夜と霧は生きる意味に悩み疲れている人達の救いになる


著者のフランケルは、戦時中にユダヤ人としてさまざまな強制収容所に入れられ、今を生きる私たち日本人からすれば、本当に信じられないような過酷で壮絶な体験をした一人でしょう。

おそらく大半の人は、強制収容所で亡くなられ無事生還できた人は、確率的に相当少なかったはずです。事実フランケルの妻や両親は強制収容所でその生涯を閉じています。その中でフランケルは奇跡的に生き残ることが出来たのでした。

ここでは、強制収容所でどういうことが行われたなどの詳しい内容は書きませんが、フランケルが生き残ったおかげで、その後夜と霧の出版がされ、多くの人が救われただろうことが想像出来ます。

とてつもない苦しみの中にいて、その時フランケルは、どのようにして過酷な状況を耐え抜くことが出来たか。どういった心境で窮地の中でも、絶望に屈する事無く、生き延びられたのかという事が詳しく書かれています。

それは、まさに現在でも通じるものであり、生きることへのヒントが沢山詰まっている本と言えます。

そして、何と言っても、毎日が生命の危機という状況で生きるための活路を見出した考え方は、今生きる意味に悩み疲れている人達にとって救いや癒しになるはずです。

夜と霧は生きる意味を考える最高傑作の書

誰しもが一度は、自分は何のためにこの世に生きているのだろう。そう考えたことがあるはずです。

もちろん、生きることの意味なんてのは、もしかすると人間のエゴにしか過ぎないのかもしれません。しかし、生まれてきたからには、何らかの意味を持たせたいと思うのは、全く不思議な事ではないと言えます。

そして、そういったことを考えられるのも、私たちが人間であるからです。誰も生きていく上で毎日何かしらの思考をしているわけです。

つまり、思考によって人生は作られていると言っても過言ではないでしょう。

その中で当然生きることに迷ったり、悩んだり、そして疲れたりすることもあります。特に現代社会は、ストレスの多い時代であり、生きることに悩み疲れている人は沢山いるでしょう。

ある意味では、生命の危機と言ってもいい状況です。服も着れる物も食べられる。寝ることも出来るかもしれない。でも、それはただ生きているというだけ、フランケルが体験した壮絶な世界とは全く違いますが、生きることに価値を見出したいというのは心境的には似ているのかもしれません。まあフランケルがコレを聞いたら怒るかもしれませんが、、全く違うとね。

しかし、過酷な中を生き抜いた自伝は、悩める人達の希望になった本であった事は間違いないでしょう。

夜と霧でもっとも衝撃と感銘を受けた言葉

私が夜と霧の中でもっとも衝撃と感銘を受けたのは、人生に期待するのではないという言葉です。

人は人生に期待することが多いですが、それは実は間違っているのかもしれません。もちろん、期待することは一概に悪い事とは言いませんが、人は期待をするとそれが叶わなかった時、期待した分だけ落ち込みます。

期待して叶わなくても、まあ仕方ないとはならないのです。また叶わないという事は、一種の諦めであり、感情の下降にもなりますので、幸せとは真逆の方向へと足が向いている状態。

フランケルは、人生に期待するのではなく、人生に何を期待されているのかを考えるように説いています。

簡単に言えば、何もせずただ良い事がいつか自分に起きるみたいな期待感ではなく、人生は自分に何を期待しているのか?何をさせようとして、この世に生を与えたのかという事に視点を持って行くべきという事です。

フランケルは、強制収容所という過酷な環境の中で、生き抜くことでその体験や心理状態が奇跡を起こすということを何としても多くの人へ伝えるべきという使命を感じていたのでしょう。それがフランケル自身の人生に期待されていると信じ疑わなかったのだと思います。

そして、私が出した結論は、自分の人生に期待されていると思う事を考え分かったのであれば、後は期待するものに出来る限り自分を近づけていく努力をするということ。

それは、叶う叶わないとかではなく、そう生きると決めることで迷いや悩み、そして期待感すらいらなくなります。なぜなら、行く場所を決めたわけですから。

例えば、ダイエットするという事を人生で期待されているとするなら、痩せたらいいなとか出来ることなら3か月で10キロとかそういった期待の話ではなく、決めたことだから達成するまで、ひたすらやり続けるというだけなのです。

そこには、希望的観測や期待感はなく、達成することが人生に期待されている事と思うように生きていくわけです。

そういったことが全てにおいて人生で行われた場合、きっと生きるという本質が見えてくるのかもしれませんね。

まとめ

1、フランケル著の夜と霧は、生きる意味に悩み疲れた人が絶対に読むべき本

2、フランケルという人がどういう思いでこの本を書き終えたかを考えれば、生きることの意味が分かってくる。

3、人生に期待するのではなく、人生がこちら(自分)に期待しているものを考える。

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